Saturday, January 13, 2007

NOD32 V2.7

ウイルスバスターの更新期限が迫ってきたので,以前から興味があったNOD32に乗り換えを検討しました.ウイルスバスター2007に対する不満は4つ.

  • 起動が遅い
  • 動作が遅い
  • Firewallが時々CPUパワーを食いつぶす
  • Firewallを設定しても反映されないことがある
対するNOD32は動作速度と検出率に定評のあるソフトです.動作速度はITmediaの比較記事が参考になります.検出率に関してはGIGAZINEのランキング記事があります.第三者機関により実施されているテストですが,既知のウイルスに対するものなので未知ウイルスの検出率は当然不明です.価格com改竄事件でウイルスを唯一検出できたNOD32は,なかなか優れた製品だと思います.

前置きはこの程度にして,実際に試用したレポートをしたいと思います.まずは良いところから.ウイルスバスターと違い,起動は一瞬です.そして,最も期待していた動作の軽快さですが,これには実感できるほどの差はありませんでした.ただし,ファイルを指定してスキャンした時はかなり高速です.また,スキャンは低優先度で行われるため,NOD32がPCの使用を妨げることはありません.検出率は素晴らしいです.ウイルスバスターで検出できなかったウイルスが3件,見つかりました.もっとも,それらはアーカイブやインストーラの中に存在していたので,解凍や実行時など,水際で食い止めてくれれば問題ありません.しかし,ウイルスの存在を見逃さない優れたエンジンを持っていることがわかります.

一方で,ユーザビリティの観点で至らぬ点がいくつか見受けられます.まず,スキャン時のダイアログに全体の進捗状況を表示するプログレスバーなりパーセント表記なりがありません.これらは本質的にあまり当てにならない指標ですが,それでもあとどの程度で終わりそうかという予想を立てるためには必要です.また,ウイルス検出の都度,その処理方法を聞いてくるため,全体スキャンを行い放置していても,ウイルスが検出されればそこで止まってしまいます.オプションで自動処理を設定できますが,それよりもスキャン終了後にまとめて提示してほしいものです.

NOD32に対する私の感想はこんなところです.全体として,非常に優れたアンチウイルスソフトだと思います.NOD32にアンチウイルス以外の機能は求めませんが,セキュリティ確保のためにはFirewallを別途用意しなければなりません.フリーのFirewallをいろいろ試しましたが,満足いくものはありませんでした.そのレポートは別の機会にゆずるとして,Firewallを購入するとなると,有名所のセキュリティスイートを購入するよりもコストがかかるということを考えねばなりません.

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